街を歩くと、駅の近くなど、人通りが多いところほど、コンビニのゴミ箱が店内に設置されていることが多い。 捨てに行きにくい。 ここで買ったもんちゃうし、コソコソ捨てに行く自分もなんかうしろめたい。 なおさら「家庭ごみの持ち込みはご遠慮を」と書かれ…
まずは、3年ほど前の2015年10月に私がこのブログで書きかけて、下書き保存したままになっていた以下の文章をお読みいただきたい。 きっかけは、車内の会話の盗み聞きだった。 2年ほど前、ほろ酔いで山手線に乗車していたときのことだった。 となりに座ってい…
2年ほど前から草野球チームに入っていてるので、週末は野球に勤しむことも多い。 なので、週の半ばぐらいには、「バッティング練習でもして、次の試合では会心の一撃を…!」などと思い立ってしまう。 まさしく、サンデーアスリート気取りである。 そのとき…
町中華でチャーハンを食いたくなり、恵比寿にある中華料理屋、吉兆へ。 入店すると、先客が何人かいた。 おもむろにL字のカウンターの隅の一席に陣取ろうとすると、足元は水浸し。 それもそのはず、その横の給水管から水漏れしているのだ。 そのうえ、店員さ…
新年早々、園田競馬場にやって来た。 馬始めの結果などさておき、ときめいたことをいくつか記そうと思う。 まず、第一に、入場した途端に感じる場内のひなびた雰囲気である。 これぞ地方競馬!というにふさわしく年季の入った場内は、すでに30年を数える平成…
東京のなかで、下町の知らない町に迷い込んだとき、普段の生活圏からそれほど遠くに来ていないはずなのに、いや、そうであるからこそ、とても遠い場所に来た感覚に襲われる。 不安。こわい。大丈夫なのか。 脱出できるのか、砂町。
目黒最強の下町と呼びたい。 目黒本町である。 これといった最寄駅もなく、学芸大学や武蔵小山の駅からも徒歩で10分以上はかかる。 裏路地に入れば、なぜか駐車場のど真ん中にマットレスが捨てられていたりするそんななかに、平和通り商店街がある。 これが…
会社での飲み会のあと、一息入れようと同僚と公園へ向かう。 ベンチどころか柵や地べたに座り込み、缶ビール片手に飲み直しってやつだ。 だいたい近頃の都心の公園にはベンチなんてほとんどない。 ふざけてやがる。 それでも何気なく公園に集まる人は多い。 …
「このあたりの人は、どこで働いてるんだろうね?」 仕事や遊びやその他諸々で、東京から少し離れて北関東などへ向かった際、車窓の外の風景を見ながら、同行者がこうこぼしたことは一度ではない。数多ある。 東京からほんのわずか離れた、北関東でさえ、で…
板橋区本蓮沼。 暗闇の中山道を老いた祖父と小学校1年生くらいの孫が並んで歩く。 「僕ねぇ、ひぃじぃちゃんになる!ちがう、ひぃひぃじぃちゃんになる!112歳まで生きる!」 手にはスーパーの買い物袋。 祖父よりたくさんの量を持って。 目黒区鷹番。 公園…
外回りの仕事の合間、台東区三ノ輪付近で時間が空いたので、土手通りから、入り口にあしたのジョー像が設置されている、いろは会商店街のアーケードに入り、山谷や南千住付近を徘徊した。 言わずもがな、山谷は日雇い労働者の街、いわゆるドヤ街である。 と…
1月の成人の日、浅草へ向かった。 新年の初詣客の晴れ着と新成人の晴れ着が入り混じり、晴れ着の着用率は1年で最も高い日だったと思う。浅草寺界隈は非常に晴れやかな雰囲気である。 大変失礼ながら、新成人か否かを振袖やお顔などで判断しながら、浅草寺境…
最近、久しぶりにH&Mに行って驚いた。 買い物客の大半が、中国や東南アジア、欧米から来たであろう人たちだった。 訪日観光客が過去最高を記録していることもあるのだろうが、5年前とは明らかに店内の風景が異なっていた。 ここは香港かシンガポール?あるい…
今年の5月頃に閉店するらしい。 去年、ダイエーはイオンの完全子会社になったので、ある程度予想できたことではある。 閉店後は、イオンの店舗として再出発するらしい。 環七との交差点である柿の木坂陸橋にほど近い、目黒通り沿いの当店。土地柄、芸能関係…
先週末の金曜日、仕事で近くに行った帰りに1年ぶりに赤羽に寄る。 すこし前に「東京都北区赤羽」という漫画にハマった。 赤羽には、少なからず期待と羨望を抱いている。 その晩は、「まるます家」同様、前から行きたかった「八起」で晩酌した。 八起はオーケ…
金曜日に代休をとることになったので、木曜日が事実上の週末となった。 翌日の金曜は世間的に給料日。 花金に給料日という数ヶ月に一度の激アツな巡りあわせである。 そんななか、給料日前日の木曜が週末となったわたしは、 花金ならぬ花木という紛らわしい…
仕事が午後半休だったので、通勤路線の途中駅である広尾で下車し、久しぶりに都立中央図書館へ向かった。 修論を書いているときにはよく行ったけど、最近はめっきり。 有栖川公園を抜けて、園内の西端にある図書館へ。 平日の昼下がり、幼稚園帰りのお子さん…
梅雨のある日、大井町線に乗車中。 何気なく右隣に座るおじさんの腕に目がいった。 そこには親指の腹大のほくろがあり、そこから勢いよく数本の毛がわっさーと生えていた。 頭を垂れた稲穂のように勢いよく、わっさーと。 その周囲には一本たりとも毛はない…
七夕間近、都営新宿線瑞江駅前の笹の木に飾りつけられた短冊のひとつ。 『けんとくんになりたい。たかひろ』
最終レースの後、帰りがけに便所に寄り、用を足す。他に人はいない。 最中に、警備員のおやっさんが入ってきた。「従業員も利用させて頂くことがあります」という白々しい告知も、この競馬場には必要なく、当然のごとく彼らも利用する。 「最終は荒れました…
まるで天守閣のような家、そびえたつ塀、そのあいだにある広い庭、それらすべてを誇るかのように掲げられた表札。 そのすぐ脇には必ず、サイコロのマス目のように整然と、塀もないようなトタン造りの家屋がいくつか並んでいる。表札の文字はかすれてみえない…
ある40代後半の男と都内のあちらこちらを車で移動することがあった。 御徒町、六本木、代官山。 彼は各街を通り過ぎるたびに、その街で知り合った女との思い出話をとりとめなく話す。 普段はそれぞれに分断された「点」の集まりに過ぎないような街々も、道路…